「マンションコミュニティ研究会」が目ざすもの

「集まって住むってステキ!」という常識を作ろう!

プライバシーが保たれていても、すぐお隣に人が暮らしているスタイルは、いざというとき5秒で駆けつけてもらえる、本当はものすごく安心な住まい方のはずです。
「無関心」 とくくられるマンション居住者ですが、一人一人は、決してそうではありません。
大抵の人は、個人の生活に踏み込まれたくないと思うのと同時に、気持ちのいい近隣との関係は必要で、いざというときは近隣で助け合いたいと思っています。
私たちは、マンションという集住スタイルが、決して面倒なものでも、無関心の集合体の寒々としたものでもなく、個々のライフスタイルが大切にされながら、人とどこかで繋がっている安心感を得られるとてもステキな住まい方だと、マンション住民が積極的な意味を見い出し、一人一人がコミュニティを大切に育てていくような未来を作りたいと願い、そのための活動をします。

コミュニティのセーフティネットをつくろう!

「村八分」という言葉があります。村の約束事を守らなかった家との付き合いをやめ孤立させるという、農村社会における濃いコミュニティの残酷な一面を表すものです。と同時に、どんなに仲間はずれの状況でも、二分は例外で助けるという決まりだったのです。その二分とは、お葬式と火事の時です。

現在は、周りと共同しなくても生活できる便利な社会ですが、しかし、どんなにがんばっても人は一人では生きられないし、最後の後始末も自分ではできません。
核家族が当たり前、単身者も増加し、高齢化、高齢独居も今後ますます増える状況で、マンションにも、二分のお付き合いは絶対に必要です。
現代の二分は、「孤独死を防ぐ」「大災害時の助け合い」ではないでしょうか。

人の生死に関わる場面、大きな災害時に機能するコミュニティのセーフティネットをマンションに築いていくための活動をします。

新しいコミュニティの形をつくろう!

昔は暖かいご近所付き合いがあってよかったと懐かしむ声が聞かれます。
しかし、濃いご近所付き合いには煩わしさもあったはずで、それが 「鍵ひとつで、ご近所付き合いの煩わしさがない」 が売りのマンションの人気に繋がったということも事実です。
今、その 「鍵ひとつで・・・」 意識が、マンションコミュニティ形成に大きな障害になっていると言われますが、以前にも増して多様な価値観を持つ人が集まって住むマンションで、みんなで昔のような濃い人間関係に戻ろうというのは無理があります。
事情を抱えていたり、家族の問題や仕事で目いっぱいの方もいて当然なのがコミュニティです。
普段はそれぞれの生活を大切にし、あまり濃い付き合いはしていなくとも、どこかでちゃんとつながっているという「安心感」を感じながら暮らせる。
そんな、今の価値感に合った新しい都市型コミュニティの形を示し、広めていく活動をします。
ゆる~くて、芯はほっかほかの 「ゆるほか」 の 「きずな」 でつながるコミュニティです。

相手の気持ちを考えたコミュニケーションでコミュニティをハグくもう!

相手の状況や気持ちが分からないことが、ちょっとした 「不安」 や 「苛立ち」 を大きくしてしまいます。
また、同じことを伝えるにも、いきなり怒りをぶつけたり、責めたりすると、相手も受け入れられなくなります。
コミュニケーションにおける、相手の立場を考えたちょっとした気配りが、マンション内の人間関係を円滑にします。
相手の気持ちを察したコミュニケーションのとり方を提唱し、人間関係のトラブルにならない「安心」集住の実現をめざす活動をします。

一人一人のちょとした気配りと行動でコミュニティを変えていこう!

コミュニティはたいせつだから、「さあ、お祭りをしよう」、「家族状況が分かる名簿をそろえよう」 となりがちですが、べースにコミュニティに対する信頼と帰属意識がないとなかなかうまくいきません。
一生懸命やり過ぎて新たな不協和音が生まれてしまうこともあります。
まずは、できる人から、一人一人が負担なくできる小さなことから取り組むことが、周りによい波及効果を与え、いずれは大きく育ちます。「あいさつ」運動はその典型です。
それを一歩進め、コミュニティで、気持ちを伝え合う方法として 「コミュニティ・カード」 というアイテムを用意し、みんなが抵抗なく気持ちを伝える 「行動」 にうつれるような、環境整備をします。

「マンションコミュニティ研究会」 設立に当たって

近年、都市の人間関係の希薄さ、孤立、孤独死といった無縁社会が大きな問題となっています。一方、マンションは多くの人が住まいを共有し共同で生活するが故の合意形成の難しさ、人間関係のトラブルといった課題も抱えています。

そのような状況の下、マンションには、防災・防犯、地域の環境保全、高齢者の見守り、子どもの健全育成など多様な分野で役割が求められるようになり、コミュニティ形成の重要性が語られるようになりました。
しかし、多様な価値観を持つ人が集まって住むマンションで、昔のような濃い人間関係に戻ろうというのは無理があります。コミュニティ行事等の仕掛けも、人とコミュニケーションをとるのが苦手な人や様々な事情を抱えている人にはハードルが高く、一番繋がって欲しい孤立しがちの人ほど、そこから取り残されてしまうという現状があります。

それでも、人の間で生きるのが「人間」です。人がその場所で安心して暮らすにやさしさという絆を守りたいは、どこかで周りの人と繋がっているという安心感が不可欠で、孤立しがちな人も本当は「きずな」を必要としているはずです。
でも、どのように働きかければよいか分からなかったり、近い存在ゆえに自分の領域を守るために踏み出せないでいるという声が聞こえてきます。

しかし、マンションという集住スタイルは、本来、個々のライフスタイルが大切にされながら、人とどこかで繋がっているという「安心」を感じられるステキな住まい方なはずなのです。

それぞれの事情やライフスタイルを尊重し合いながらも、「お互い様!」と思える相手に対する想像力を育て、「他人事ではない」とさりげなく心を配り合うような新しいコミュニティを作っていけないだろうか・・・と私たちは考え始めました。

そして、できることから行動を起こそうと決意しました。 お隣同士、上下で暮らすことになったのも「ご縁」です。年1回、その縁を思い起こし、遠い友人に年賀状を送るように、近隣にも年賀のカードを送ってみよう。

共同生活は、知らぬ間に、人にお世話になったり、迷惑を掛けたりして成り立っているものです。コミュニティカードを交換しませんか?

なかなか面と向かって言うチャンスがないけれど、せめて、感謝の気持ちをカードに託して伝えよう。 カードを送るというちょっとした勇気をきっかけに、人の心の扉がゆるみ、それが周囲に広がっていく・・・1枚のカードから始まった繋がりが、小さな交流を生み、それが、孤立や孤独死を防ぎ、災害時の助け合いに繋がる、まさにコミュニティのセーフティネットがゆるやかにつくられる・・・そんな未来を夢みます。

私たちは、マンションが、人の気持ちを察し、心を配りながら、誰かのために今自分ができることをする喜びを学ぶ学校として機能し、マンションという集住のスタイルが本当に価値あるものになるための実践的研究、活動を、この 「心を伝えるカード」 を送る運動からはじめようと思います。

2010年4月吉日 代表  廣 田 信 子

会の概要

名称マンションコミュニティ研究会
設立2010年4月15日
代表廣田信子
運営代表:1名、副代表:2名、事務局:1名、研究理事:6名、監事:2名
目的マンションにおける実践的コミュニティの研究と活動
所在地千葉県浦安市日の出 3 - 4 - D - 1205

コンセプト

縁あって共に暮らすことになった人たちが、HUG するように、お互いの心をそっと包み込みながら 「きずな」 を作っていってほしいと言う願いを込めて・・・。

そして、「HUG」 のイラストは、ゆるやかにつながる 「安心」 を、「手をつなぐ」 「笑顔」 「やさしく抱きしめる」という3つの形で表しています。

縁あって共に暮らすことになった人たちが、HUGするように、お互いの心を そっと包み込みながら「きずな」をつくっていってほしいという願いを込めて・・・。

そして、「HUG」 のマークは、ゆるやかにつながる 「安心」 を、「手をつなぐ」 「笑顔」 「やさしく抱きしめる」 という3つの形で表しています。
さらに、人と人との「きずな」の原点は「あいさつ」の言葉です。

「HUG」 の 「H」 「U」 「G」 は、それぞれ、人と人がつながるきっかけ となる 「あいさつ」 の言葉を表します。

※HUG (はぐ) コンセプト (HUGシールは無料です。当ページの最後にあります。

H ・・・ 「はじめまして、どうぞよろしく」

ご近所との新しいご縁は入居時のこのあいさつから始まります。
「Happy new year (あけましておめでとう)」 なかなかあいさつする機会のないお隣や上下の方に、年に1回ぐらいは 年賀カードでごあいさつをしたいものです。

U ・・・ 「うれしい」

心遣いがうれしかったときは、気持ちを言葉にしてみませんか。
その言葉は相手も 「うれしい」 気持ちにします。
「 Thank you (ありがとう)」 感謝の気持ちをどんどん言葉や文字にして伝えることで、 「感謝」 す るようなことが溢れる Happy マンション にしていきましょう。

G ・・・ 「ごめんなさい」

その一言が、相手の尖った気持ちを静めます。
ひょっとしたら迷惑をかけたかな・・・と思ったらすぐこの言葉を伝えましょう。 直接言えなかったらカードで。

マンションを暖かい言葉で満たすことで、
まるで繭のように包みこむ「きずな」でつながる
マンションコミュニティを 育みましょう。

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